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「・・・フィーテルの街が燃えてる」
そう呟いたのは一人の女性。
女性の黒い瞳も髪も窓の外で燃えている街の明かりにより紅く輝いている。
そんな女性の隣には茶髪の髪を揺らして呻く男性が一人。
「クーデター、だと?」
男性の言葉に女性は振り向き顔をしかめた。
クーデターを起こすのは構わない。
だけど無関係な市民を巻き込むなんて・・・。
「許さない・・・!」
女性は憎しみと怒りを込めて呟く。
「チシャ様、フォード様。お逃げ下さい」
チシャと言われた男は首を横に振る。
「馬鹿を言うな。アックス・・・俺は逃げない」
チシャの前でひざまづきクーデターの報告をしていたアックスは勢いよく立ち上がる。
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