クーデター

8/20
前へ
/635ページ
次へ
「リゼル姫がいないぞ!?」 「くそっ・・・!捜せ!!!」 「まずは部屋からだ!」 三人の兵がそれぞれ叫ぶ中、フォードが音も無く動き最後に叫んだ男の頭に銃口を突き付けた。 「周りをもっとよく見なさい・・・愚か者」 フォードはそう言うと迷う事なく引き金を引いた。 銃声と硝煙の臭いが部屋を満たす。 残りの男二人が驚愕の顔で仲間の反り血を浴びたフォードを見つめる。 「フォード王妃・・・!」 「貴様!!!」 二人目の男が怒りに身を任せフォードに襲い掛かるが、フォードは流れるような仕種でそれを避ける。 そして、剣を掴む男の手に向かって引き金を引いた。 男の手に銃弾が当たり手首が爆ぜ、ゴトッと音を立て床に手首が落ちる。 「ひっ!ぎゃあああああ!!!」 男は切断された手首を押さえ床にのたうちまわる。
/635ページ

最初のコメントを投稿しよう!

270人が本棚に入れています
本棚に追加