633人が本棚に入れています
本棚に追加
「タッタッタッタ…」
甲太郎「着いた♪誰もいない…いっちばーん♪♪早速振りますか♪」
そう言うと甲太郎はバットケースからバットを抜き、素振りを始めた。
スイングは流石はあの英雄の息子。音、キレ、スピード…全てを兼ね備えた素晴らしい物だった。
しばらく素振りを続けていると…
??「随分張り切ってるなぁ新入生君♪」
「ブボォン!!!!」
甲太郎「あ!!来夢(らいむ)兄ちゃん!!」
来夢「兄ちゃんは辞めよう一応従兄弟だろ」
榊 来夢(さかきらいむ)は甲太郎の母、鳴の兄の長男である。
パワフル高校では二年生ながら主軸とエースを任されている。
来夢「しっかし…こんな時間に素振りかぁ………鳴さんが言ってたけど、熱いなぁ♪」
「ブボォン!!!!」
甲太郎「少しでも早く父ちゃんに追い付きたいからね♪」
来夢「そのスイングなら主軸に入れるな♪期待してるよ♪スーパールーキー君♪」
「ブボォン!!!!!」
甲太郎「ところで、来夢兄ちゃん…今のパワ高は強いの?」
来夢「…弱くはない。だけど監督が今年から変わったから多分期待していいだろう。俺も怪我さえしなければ去年は甲子園に行けただろうに…」「ブボォン!!!!!」
甲太郎「駄目だよ無理しちゃ!!俺と一緒に甲子園で優勝してもらうんだからさ」
来夢「フフ…そうだな………そういや、京虎さんの息子もパワ高に来たらしいぞ?名前は確か……タイガー?だっけ?」
「ブボォン!!!!!」
甲太郎「大河(たいが)だよ」
来夢「そうそうそれ」
そんなこんなで朝は過ぎて行った。
春の日差しがまだまだ若い戦士を照らす、四月の始め……
最初のコメントを投稿しよう!