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朝5:40
荒井家玄関にて~
甲太郎「それじゃあ母さん!!行ってくるよ」
鳴「大丈夫?忘れ物ない?お友達と喧嘩しちゃ駄目だよ?」
甲太郎「大丈夫だって!心配しすぎ!行ってきま~す♪」
鳴「いってらっしゃ~い♪今晩はハンバーグだからね~♪」
甲子朗「ふぁ~あ…甲太郎もう行ったの?」
鳴「うん♪早く行って素振りするんだって♪さっきまで家で素振りしてたのに…本当甲ちゃんそっくり♪」
甲子朗「…そうかな//」
鳴「あ!!甲ちゃん今日からオープン戦でしょ!!早く支度する!!」
甲子朗「鳴ちゃんお母さんみたい…」
鳴「もう母です!!」
あれから16年が経って甲太郎はすっかり大人になり、今は甲子朗と鳴の母校であるパワフル高校の野球部員だ。
今日は入学して初めての活動日。
張り切るのも無理はあるまい。
桜の花もまだまだ散り切らない通学路をセカンドバックと背負ったバットを揺らしなが必死に走っていく。
これから三年間何があるのか、何が待つのか、そんな期待と不安に胸をときめかせながら…
「タッタッタッタ…」
甲太郎「あの角を曲がればすぐだ♪いっそげ~♪」
そのとき、甲太郎の前に同い年ぐらいの子が…
??「!!?」
甲太郎「うひゃ!!危な~い!!」
「どーーん!!!!!」
甲太郎「痛てて…ご、ゴメンなさい!!大丈夫?怪我はない?」
??「大丈夫…考え事をしてたらつい…心配しないで下さい」
甲太郎「す、すいません???の…急いでますんで失礼します!!本当にゴメンなさい!!」
「シューーン!!!!」
??「あ…落とし物…生徒手帳?……荒井…甲太郎………か…バット持ってたな…」
この時の出会いこそ、後に甲太郎を大きく成長させる事になるのだが…
甲太郎は知るよしもなかった。
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