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「えっ、おまえ何を馬鹿なこと言ってんの?」
その声に立ち止まると、携帯電話でしゃべりながら私の後ろを歩いていた男の子と肩がぶつかった。
「おい、マジかよ? もう別れたいって、なんで?」
話に夢中らしく、謝りもぜずに私を追い越していく。
携帯は最新機種だったけれど、その持ち主の脳みそにはマナーモード機能が付いてないらしい。
「勘弁してくれよ、クリスマス前だぞ?」
私の名誉のために申し上げておきますが、私は方向が同じという理由で男の子の後ろを歩いているだけで、別に聞き耳を立てているわけじゃありません。
「ワケわかんねぇよ。どうせ別れるんならクリスマスが終わってからにしよ? なっ?」
どうやら別れ話が進行している様子。
ざまぁごらんあそばせ。
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