はじまり

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「ちょっとぶつかったくらいで、何でそんなことしなくちゃいけないんですか?」 勇気が不良の手を振りほどき、絆を庇うように前に立つ。 その行為は不良の怒りを増幅させるだけだった。 「んだと~。ムカツク餓鬼だな。このぉ!」 不良その1が拳を振り上げ勇気に殴りかかる。 だがその後、不良全員の動きが停止した。 その原因は絆。 不良の振り下ろされた拳を寸前の所、手で受け止めた。 「先輩方。ふざけないで下さいます?私があなた達みたいな中途半端な人達とkissなんてすると思う?冗談は顔だけにしてほしいな」 不良相手に罵倒する絆。 不良に対して礼儀を払うつもりはさらさらない。 掴んだ手をグルッと回し、突き飛ばす。 予期せぬ行動に、不良1は軽々と吹っ飛ぶ。 「やったな、このやろ~」 他の不良どもが逆上して襲いかかってきた。 その1人を腹に蹴りを入れて回し蹴りでぶっ飛ばす。 すると、顔色を真っ青にして腰を抜かして逃げていった。 襲いかかってきた相手が連中の中で1番強かったのだろう。 ヘッドというわけだ。 そいつがやられて、そそくさと逃げていった。
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