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「まっ、まぁお前がどうしてもと言うならば仕方が無い。
だが分かっているのかお前は」
晃輝は次に発する言葉を察して遮り、満面の笑みで自らの言葉を被せる。
「分かっていますよ、僕はお嬢様の執事で在り、そして騎士でも在ります。だからお嬢様の危機なる時は何時でも駆けつけます。
でもお嬢様なら簡単には危機的状況に成ったりはしませんよね?」
「とっ、当然だ!!
安心して行ってくるがよい」
どうにも口車に乗せられた様な気もし無いでは無いが、晃輝に限ってそれは無いだろう。
「有り難う御座いますお嬢様!!では一年程休暇を頂きますので悪しからず」
「まっ待て幾らなんでも一年なんて長すぎ…」
再び晃輝は言葉を遮り、何か凄みを感じる不気味な笑みでこう答える。
「まさかお嬢様とも在ろう御方が、一度言った事を取り下げる事なんて有りませんよね?」
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