―プロローグ―

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ある1人の男はしとしとと雨が降る外を眺めていた。 空を見ていた目を水が大きな弧を描きながら噴き出ているもの―――――噴水に目を移した。 そして、男はポツリと呟いた。 「あの時が最後だと知っていれば・・・君に伝えて置けた・・・・そうすれば、未来は変わっていたかもしれない。」 再び、目を空に向けて思うのはある1人の女性。 この雨は君の涙なのか? それとも俺の悔し涙なのか? その答えは返ってくることはない。 ただ、返事の代わりに雨の降っている音ばかり響いていた。 その男は近くの椅子に腰を下ろし、決心をした。 もし、生まれ変われることが出来るのなら、あの言葉は言ってやる。 例え周りから何を思われようとも、親から反対をされようとも決して自分の意思に背くこと無く、伝えたい。 そうして、男はそのまま眠りに着いた。 .
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