―夢?それとも前世の記憶?―

3/8
前へ
/10ページ
次へ
いろいろチャンネルを変えてみた。 そして最後のチャンネルのボタンを押して変えると丁度CMで、しばらく待ってみた。 『あなたの前世が分かる!!』 という、変なタイトルの番組が流れた。 なんだかインチキ臭そうな超能力者が現れ、 「あなたの”前世”はどんな人、動物だったと思いますか?」 とカメラに向かって言った。 そのインチキ臭そうな超能力者の台詞に馬鹿馬鹿しいと思う自分。 つまらなそう....。 その反面、暇潰しにはなるかもしれないと思い、そのまま見ることにした。 「――まさか、”前世”なんて信じられるわけがありませんよね?」 と司会者があり得ないと言う表情で話す。 その台詞に同じく、と賛同した。 それを聞いて、待ってましたと言わんばかりの表情で、 「じゃあ、司会者さん。こちらに・・・。」 そのインチキ的な人は司会者に椅子に腰を下ろすように言った。 「では、力を抜いて、何も考えずに目を閉じてくださいね。」 と司会者に目を閉じるように言った。 そして、司会者は言われた通りに行動をおこした。 なんだかすべてがシナリオ通りのものでこんなインチキ臭い番組を信じる輩がいるのだろうか。と考えてしまうほど、面白くない。 「貴方は、大きな扉の前に立っています。さぁ、その扉を開ければ、昔の貴方が映るはずです。」 その人は司会者に語りかけるように話始めた。 「さぁ、その扉を開けてください。」 司会者は、ゆっくりと頷いた。 暫く沈黙になり、司会者は口を開いた。 「開けました。」 と言った。 その言葉を聞き、インチキ(超能力者)さんは質問を始めた。 「では――――貴方は、女性と男性のどちらですか?」 まずはお決まりの性別から。 「・・・・男性です、ね。」 それに、普通に答える司会者。 「男性ですか。貴方は今どれくらいの年齢ですか?」 司会者は暫く黙る。 .
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加