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でも、今年齢が、わかっても、意味がないと思うのは俺だけだろうか。
司会者が口を開くまで会場は静まり返っていた。
「30歳・・・いや、20歳くらいでしょうか。」
司会者は先ほどとどうように平然とした感じで答えた。
「では今と同じくらいですね。
では、その場所は分かりますか?」
とまたインチキさんは聞いた。
「えーと。この辺りには一度来たことがあります。確か、川の名前が――――ナ・・・イ、ル。ナイル川だったと思います。」
司会者は少し渋った顔をしながら 答えた。
そして、インチキさんにより、同じような質問が繰り返された―――。
俺が思うに”前世”とは空想だろと思う。
全く、人間は在りもしない幽霊や予知夢などと言った証明が不可能なことを言ったりして何になるのだろうか。
そうこう考えていると、11時を回っていた。
テレビ番組はいつの間にか終わっていて、次の番組に変わっていた。
テレビを消して、何もする事がないと確認して、
よし 、寝るか。
そう思い、然程(さほど)眠くはないが、ベッドに潜り込み、目を閉じる。
だんだん意識は遠退いていった。
そのあと目を開いた悠は白い空間にいた。
辺りを見渡すが、やはり白い空間ばかりが広がっていた。
だが、よくみると1つだけ扉が有るのがわかった。
とりあえず行ってみようと立ち上がり足を進めた。
扉の目の前まで行くと、案外大きな扉で、お城の入り口の扉みたいだった。
もしかして、テレビで言っていた、前世と現世を繋ぐ扉だろうか。
まさか・・・・。
そう思いながらも、
悠は興味本位にその扉を開けた。
そして、まばゆい光が扉の間から洩れて来て目が眩んだ。
こ、これは一体何なんだ。
悠は、目の前に広がった光景をみれば驚くしかなかった。
明らかに今、現代とは違う風景だ。
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