―夢?それとも前世の記憶?―

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マンションどころかアパートもビルもない。 家は木でできているものばかり。 もしかして前世? 悠は、何が起こったのかが、わからずに戸惑っていた。 本当に前世とか言わないよな? そう思って立ち尽くしていると、 誰かが走って、自分にぶつかった。 ドンッ。 「イタッ。」 そして、その人は尻餅を着いた。 悠も少しよろけたが尻餅は着かずにすんだ。 相手は女の子のようだ。 「大丈夫ですか?俺がボーッとしていたばかりに・・・・・。」 そうして、彼女の近くまで行きしゃがんで手を差し出すと彼女は、顔をあげ俺を見るなり、顔を真っ青にして、 「あ、あか・・・や・・・様!?」 それを言ってしばらく固まってしまった。 あかや?誰だ?そいつは・・・・ そう思いながら、暫く彼女を見つめていれば、 「申し訳ありませんでした !!」 そう言って走って去って行った。 何だ?あの娘は・・・ 何て考えていれば、周りからすごい注目されていた。 そして、何やら回りの人たちは コソコソと話していたり、女が顔を染めていたり・・・。 何だ?さっきから、ジロジロ 見てるんだ・・・?何か変な格好でもしてるのか? と思いながら自分の格好を見てみた。 だが、ごく普通のスーツを着ていた。 それでもジロジロ見ている人は減らない。むしろ増えた感じがする。 なぜだかよくわからないまま、少し歩いてみようと思い足を進めた。 しばらく歩いていると、少し先に、黒い車が止まりそこから、黒いスーツを纏ったおじさんが小走りでこちらに向かって来た。 そのおじさんは、すこしおどおどした感じで、話かけてきた。 「悠紀様っ!!勝手にうろうろされては困りますっ!」 そういって、少し先に止まっている黒い車に連れていかれた。 悠紀?俺は悠紀、ではないのになんで連れていかれなくてはいけないんだ・・・・? そう思いながらもしっかり、車に乗っている自分がいる。 .
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