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♪ピロピロピー
携帯の着信音だ。
サブディスプレイには、広瀬と出ている。
とりあえず、電話にでた。
「もしもし…」
「おいおい、声随分低いな。迷ってるのか?」
「そりゃあ、迷うだろう。」
「まっ確かにな。これで、人生決まるかもしんないしな」
「しかも、親父にどうすんだ!って言われるし、みんなからは、プロおめでとうって来るし……正直、俺がプロ行くからみんなに、言われるんじゃなくて、ただ知ってる奴が、プロに行くってなったからみんな注目してるだけのような、あー訳わかんねぇ」
「おまえの気持ちは、すげーわかるよ。伊達に、三年もおまえのボール捕ってねーよ。」
「なぁ、広瀬。俺ってプロでもやってけんのかな。」
「それは、投球能力でか?」
「メンタル面も含めて」
「そうだな、甲子園のおまえは、最高だったな。俺が構えたところに、すっと来たしな。なにより、変化球のキレが凄かった。
でも、今のおまえは、いつもより声が低いし、何かに脅えてるみたいで、メンタルが弱そうな奴に感じる。パワプロだったら、打たれまくって、青い星が頭を舞ってるぜ」
「脅えてるか…ちなみに、俺はパワプロ派じゃなくて、プロスピ派だ。」
「残念だったな、俺もプロスピは、2から全部持っている」
「悪いな、俺は初回限定版で全て揃えている。」
「なに、初回限定!甘いな、俺は親父の持っていた、パワプロも含めて8から持っている」
「パワプロなら、ロクヨンのから持っている」
「ロクヨンのなんかあったか?」
「あるある」
「って、なんでこんな話になったんだっけ?」
二人は、しばらくきっと二人にしかわからない話をしていた。
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