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「なぁ」
「なんだ?広瀬」
「大分気持ち楽になったか?」
今、わかった。広瀬は、俺のために―――
「ありがとな」
「ああ、一ついいか?」
「いいぞ」
「プロに行くも行かないも、おまえの自由だ。でもな、プロに憧れるが、行けない人もいるんだ。だから、よく考えて欲しい……」
「……グス」
「なんだ、泣いてんのか?」
「おまえがぞんなにがんがえでぐれでるなんで――」
涙を拭い、広瀬に一言、言った。
「俺、プロ行くわ」
「わかった、頑張れよ」
これが、今まで生きているうちの最高の電話だと、俺は思った。
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