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親友が自殺してから1年が経ち…なぜ自殺したかは私には解らないまま…
何があったのかも何も言ってくれなかった…
ねえ、私、役に立ててた…?そんな事をこの1年ずっと考えていた。
自殺の理由も解らず…
ピンポーン
家のチャイムがなったので、玄関へ急いだ。
うちは、両親は共働きで、兄はまだ学校。おじいちゃんとおばあちゃんとは離れて暮らして居る。
玄関を開けると郵便配達のお兄さんが立って居た。
「こんにちわ。郵便です。」
「ありがとうございます。」
手紙を受け取り、軽く会釈をし、郵便配達のお兄さんを見送った。
『誰からだろう…』
差し出し人を見ると、名前は去年自殺した親友からだった。
私は嬉しいのか切ないのかかなしいのか寂しいのか…複雑な感情が込み上げた。
急いで部屋へ戻り、丁寧に封を切る。そこには懐かしい字で文章が綴られて居た。
私は一気に読んだ。
読み終えると涙が止まらなかった…。話してくれたら良かったのに…少しでも軽くなれたら良かったのに…
そう思った…
手紙には家族との事、義理の父親との事…色々と書かれていた…。
学校ではいじめがあったわけでもなく、成績が悪いわけでもなく、むしろ優秀で友達も沢山居て、でも唯一 私が親友だった。
話してくれない事を恨んで居たが、あの時 この話しを聞いて居たら…何もしてあげられなかったかも知れない…
でも話してくれてたら…少しは気持ちが楽になれたんじゃない…?
でもありがとう。
話してくれて。
今日は彼女の誕生日でもある。そんな日に送られた手紙は内容も価値もあるものだった。
私は決めた。この手紙を持ち、警察へ行くと。彼女がされた事を警察に見て貰うと。
これが私に宛てられた 彼女からの遺言だから。
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