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神社の2段しかない短い階段を上り鳥居をくぐって境内に入る。
屋台が三つ、甘酒、焼きそば、焼き鳥。昼間ならクレープやたこ焼きなどの店もあるのだろうが大晦日の夜中の屋台には並ぶ人も少なく隣りの店と話し込むオバちゃん…焼き鳥屋台のバイトの兄ちゃんも暇そうに携帯テレビなどを見ている。
「あれ?ケンジじゃん。」
佐々木に真中、亜美亜夜がいた。クイクイと袖を引かれて振り返ると麻弥までいた。
「みんな久しぶりだな…っと、ちょっと待て!」
俺は腕時計を見る…時刻は11時59分30秒…20…10…5、4、3、2、1
「明けましておめでとうございます」
カウントダウンと同時に全員が挨拶をした。毎年お馴染みの光景だがついついこれをやってしまうのが日本人である。
とりあえず寒いので話は後にして賽銭箱にお賽銭を入れて願掛けをする。
「今年は…そういえば去年は総理大臣になりたいとか願ってたな。(汗)💦
え~と…贅沢は言いませんのでどうか私の大切な人を守って下さい。」
その後にみんなでおみくじを引いたり甘酒を飲みながら話したりしていたのだが寒いので早めに解散した。
帰り道…酔って危ない千代さんを肩に担ぎながら空を見上げる。
冬の星がキラキラと瞬いて…(あの中にも地球みたいな惑星があって誰かが夜空を見上げてたら面白いな…)などと思った。
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