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ザァーー… キュッキュッ シャワーの湯を止め、排水溝に流れて行くのを見つめながら呟く。 「人の気もしらないで…」 毎度の事ながら、バージルが帰ってきても素っ気ない態度をとってしまう自分に嫌気がさすダンテ。 外に掛けてあるタオルをとって髪を乾かそうと頭に乗せた瞬間、漂ってきた香りにドキッとした。 さっきバージルが使ったばっかりだということを思い出す。同じ整髪剤を使っても全然違う香りがするのは何故なのか… 香水なんかとは違う、何とも言えない妖艶な香り。 ガチャ 風呂場から出て、デスクの電話を手に取る。いつものピザを頼み、着替えて寝室に戻るとバージルが猫を抱いたまま眠っていた。 無防備なバージルの首筋に顔を近付けると、タオルと同じ香りが。ダンテの髪が頬に触れたのかバージルは寝返りをうった。 「んん…ダンテ…」 思わず自分の口元を手で押さえるダンテ。 (反則だろ、それは…)
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