衝撃の別れ

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桜のクラスはトイレから一番遠い。玲奈は桜のクラスで待っていてと言っていたのでそこにいるはずだ。いくらなんでも、もう先生との用事は終わっているはずだから待っているだろう。   「やばっ。玲奈怒ってんかなぁ?」     玲奈はすごーい優しいんだけど、待つのだけは嫌いみたいなんだよね。許してくれるかなぁ?うー、仕方ないよねぇ。   小走り気味の桜の目に自分のクラスが見えてきた。まだ5時のチャイムが鳴っていない。これならあんまり怒られないだろうと考えていたが、ふと違和感に襲われた。 辺りはうす暗いにもかかわらず電気がついていないのだ。玲奈は学校でもよく本を読んでいたが、これでは読みづらいはずだ。 時間にしたら短いかもしれないが、やっとの思いでクラスにたどり着き、ドアが開いていたのでそのままの勢いで中に入った。誰もいない教室はがらんとしていて、寂しくなってしまう。
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