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玲奈はまだ来ていなかったのか…と、安堵した桜の目の前で真っ白いカーテンがふわりと波打った。それをぼーっと眺めていた桜だが、ある事に気付き急に冷や汗が出てきた。
なぜカーテンが揺れているの?寒いのに誰が窓を開けるの?それに…さっきまでは開いてなかった!!私だけが残ってたのに‥
ふと揺れるカーテンの下に椅子が置かれているのを見つけた。あからさまに不自然な椅子。桜の心臓は飛び出てしまいそうなくらい鼓動が高鳴り、頭は破裂しそうなほど混乱していた。考えついてしまった最悪の結果を否定しながら、ゆっくりと床を踏み締めるように窓へと向かって歩き出した。
ほんの数メートルなのに遠く感じる。
行きたくないのだ。
結果を確認したくないのだ。
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