偽りの平和

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三人はわりと安全な場所を見つけると坂本は瓦礫に腰をかけた (グッ!) (せ、先生大丈夫ですか?) (なぁにこんなの、グッ…) 坂本は見るからに辛そうでハンカチで応急処置をした右足のハンカチはすでに真っ赤になっていた (とにかく、今から病院に…(いやお前らは早くシェルターに避難しろ、俺には行かなきゃ並ん所があるんだ…だから…グッ…) そう言って坂本は無理あり立ち上がったがすぐにしゃがみ込んだ (タクッ、よっと!!手伝いますよ、先生) しゃがみ込んだ坂本をカイがゆっくり立ち上がらせた (すまんな、赤上!) (どこまで行くんですか、先生?) (ああ、港まで頼む) (了解!) (でも、どうやって港まで行くき?) (んー、お!あれだ) カイの目線の先には軍用のジープがあった (ちょっと、車なんて運転できるの?) (大丈夫だって学校に内緒で免許取ったから) カイは車に坂本を乗せエンジンをかけた (ハァー、安全運転でお願い) (任せとけって、そんじゃ行くぜ、捕まってろー!) カイはアクセルを思いっ切り吹かした (ちょッ!、ちょっと私は安全運転って、キャッ)
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