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アルゴルはその場にへたりこんだ
しかしこんなとこでは諦めない
拳をにぎりしめ、ばっと顔を上げた
一歩一歩地面を踏み締め、手元のノートに何かを書き込んでいる教師のもとへ向かう
それを後ろから何をするのかと不安そうに見つめる生徒たち
背後にその視線を感じつつ、教師の前に立つ
いい加減気づいた教師がアルゴルを見下ろす
アルゴルの必死の抵抗が始まった
「ん?どうした、アルゴル。もしかして結果が不満で直談判か?ってもダメだからな。」
笑いながら、答える
そして、ふと気がついた
斜め45度からの強烈な視線を
「なっ、ど、どうし・・!!」
教師は気づいた
アルゴルの潤んだ瞳を
まるで小動物がおねだりをするかのような瞳で見つめてくる
男子はもとより、こうなったときのアルゴルの目は女子よりも大きく愛らしい
男性教師は耐えられなくなり、必死に理性をとり、目をそらそうとした
しかしそれはままならなかった
「先生・・。」
はっとして再びアルゴルを見る
今度はしゅんとした表情でうつむく
しかし目線は教師の目のまま
一種の殺人兵器の如き上目使いでとどめにはいった
「先生、どーしても・・ですか?俺仕事なんて・・・。どうしよう・・。」
一撃必殺、明々白々、そこまでが男性教師の限界だった
男性教師は様々な所から血を噴出させながら、倒れこんでしまった
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