一日職業体験

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倒れた教師を、今度は逆に見下すアルゴル 背後から歓声が沸き起こる 「でたーーっ!!アルの最強キュン殺し!さっすが、効果抜群じゃね?」 「キャーいいな~、私もキュン殺しされたーい。」 今やアルゴルの顔は勝ち誇ったまるで小悪魔の顔をしていた しかし、一応は教師 収まらぬ血を抑えながら、ふらふらと言い切った 「補習は・・午前10時から・・・だから・・な・・・。」 それだけ言うとその男性教師は血だまりのなかに倒れた 一方のアルゴルはというと、その場にへたりこみ、勝者から敗者へと一気に駆け落ちたのだった 真上にのぼろうとしている太陽がいやみったらしく元気に輝く 只今9時50分 現在地喫茶店サフラン前 まだ今だに眠たげな表情のアルゴルがぼーっと立って待っていた 「ああ~、眠い・・。何で俺がこんなこと・・・。」 ぼやくアルゴル その瞬間大量の水がかかった その水の勢いに負け、同時にべたーんと地面に倒れ込む わけもわからず辺りを見渡すアルゴルの後ろから声が飛んできた 「あんたね、剣のひとつ使えない軟弱男ってのは!にしてもホントひょろっひょろで情けない。だから水ごときでぶっ倒れんのよ!」 その姐御風な喋りの人物を見て更に驚くアルゴル その人物はなんと 小さいアルゴルよりも更に小さいかわいらしい幼女だった
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