一日職業体験

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彼女の名はアルメリア アミーシャの剣術教師のただ一人の愛娘である アルメリアに母親はおらず、多忙な父のかわりに母がのこしたこの店を守っている 「で、何で俺がこんなことしなきゃなんだ。って、まあテスト落ちたからなんだけどさ。何この服?何このつけ毛?俺は女じゃないんだけど。」 ひらっひらのメイド服にくるくるのつけ毛 ぼーっと店の前に突っ立っていたアルゴルは気づけば無理矢理アルメリアにとある部屋に連れ込まれ、様々な施しを受けていた 「別にいーでしょ?そっちのほうが異性に飢えた哀れな金を持て余す男どもから金ふんだくれそーで。」 アルメリアはよしっと言って手をたたき、満足げにいじられ尽くされたアルゴルをみた アルゴルは内心破り捨てたいのをその後の面倒を避けるため、黙って部屋の隅にかけてある黒いスーツに視線を移すだけにした 「さ、でーきたっと!早く来て手伝ってね、軟弱男さん。」 楽しそうに更衣室からでていくアルメリア 「何で俺がこんなことしなきゃいけないんだろ・・・。」 常日頃ぼーっとしてることが多いアルゴルはぎゃーぎゃー騒ぐことすらはしないものの、ドアが閉まった瞬間にナマケモノが馬を追い越すなみの変貌っぷりで着替えたのだった
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