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この世界ビジューボイドは全世界の統治はされておらず、いくつかの諸国や大きな自立都市がそれぞれ自治をしている
国や都市の周りはそのある場所独特の城壁等で囲まれ、魔物や盗賊などの侵入を拒んでいる
国や都市がある以外の土地は草原であったり荒れ地であったりと昔からの自然をそのままに残している
そしてここパノフスキーはアミーシャを中心とする自立学園都市というわけである
アルメリアはキッチンにあった椅子に座り、机にひじをついて足をぶらぶらさせながら続ける
「あの剣ね、見ての通りおっきいでしょ。だから、今この都市にあんな剣を振れる人なんていないのよ。私のお父さんだって持ち上げるのが精一杯だもの。」
アルメリアはとても嬉しそうに語る
アルメリアはそんな曾祖父のことが大好きなのだろう
しかしアルゴルはアルメリアとは反対に暗い面持ちでその剣を見ていた
と言っても表情はいつもとなんら変わりは無いように見えるのだが
「あ、そーだ!そんなことよりこれ、このアイスティー持ってって。奥のおじさんに。」
アルメリアははっと思い出して立ち上がった
そしてさっさとアイスティーをいれ終えると手を拭いているアルゴルに無理矢理押し付けるようにわたした
「はいはい。」
アルゴルは肩をすくめながらキッチンをでていった
「『はい』は一回だよっ!」
アルメリアが笑いながら言った
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