序章

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その化け物はミミズのような細長い体にむかでのようなたくさんのあしがつき、その足一本一本に鋭い毒のしたたる爪が生えていた 化け物は一瞬照り付ける太陽の光に身を退いたが、荒野に立つ獲物――少年の姿を認めると蛇のごとく飛び降りた 少年は後ろにとびずさり、片手で口のまわりについた血をぬぐった 「あれぐらい避けれただろ?」 「外のほうが戦いやすいかなって思っただけ。」 少年のそばにもう一人、長い槍を携えたこの少年よりも大きい少年が現れた 「ふーん、シリウス顔に怪我してんじゃん。」 「別にこれくらいどってことない。」 ミミズのような化け物が二人の少年のもとへ近寄ってくる シリウスと呼ばれた小柄な少年は自分の少し離れた左側に大きな15メートルくらいの高さの岩壁を確認すると、顔をもう一人の少年のほうに向けることなく話しかけた 「クロム、後よろしく。」 「はいよ。さーて、てめぇ。よくも俺のシリウスのきれいな顔に傷つけたな。絶対許さねぇ!その罪万死に値する。死んで俺に謝れ!!」 クロムと呼ばれた少年は持っていた長槍で化け物の足を薙ぎ払う シリウスは剣を抜き、その剣に力を込めた すると剣は光を放ちだし、そのまま光は大きな大きな剣へと姿を変えた
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