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「誰がお前のだよ。それに謝るなら俺に謝れ。」
シリウスは走り出した勢いそのままに体勢を崩した化け物に自分と同じくらいの大きさの大剣を振り下ろした
化け物は奇声のような悲鳴をあげながらのたうちまわる
切られた化け物の傷からは緑色の液体が流れ出す
シリウスは化け物を横目に岩壁に消えた
クロムは長槍を片手でくるくる回して遊んでいる
荒野には乾いた岩と隙間に生えた小さな色あせた緑の植物しかない
化け物は流れでる液体はそのまま無視し、荒れ狂うように槍で遊ぶクロムへと突っ込む
クロムはちらっと化け物の姿を見ると、後ろを向き、長槍を背中の鞘へと納めた
クロムに化け物の影が重なった
刹那、化け物の体は真っ二つに別れた
傍らには大剣をもとの大きさに戻しているシリウスの姿があった
どうやら化け物は岩壁から飛び降りたシリウスにぶった切られたようだ
あたりに緑色の液体が飛び散り、化け物の肉片が無惨に転がる
乾いた大地に緑色の水が染み込む
普通の剣に戻った剣を鞘にしまい、空を見上げる
「にしても強いからって働かせすぎ。一応これでも神様なんだけどな。」
そう小さく呟いたシリウスの声は荒野に吹きすさぶ風にかき消された
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