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アルゴルは静かに目を開けた
アルゴルの席は窓際
窓から入ってくる風がアルゴルの髪をさらさらと動かす
筋肉質の男性教師は相変わらず解読に困難な字で黒板に何かいろいろと書きまくっている
アルゴルはまた教科書をみた
人間の都合のいいように作られた歴史
しかしこの歴史がいつの時代、誰によって作られたのか知る者はいない
真の歴史を知るのは《神々の一族》しかいない
だが今生き残っている《神々の一族》はここにいるアルゴル、ただ一人である
きっとこのまま人間は、自分達の先祖が辿ってきた本当の歴史を知ることなく、本当の歴史は闇へと消え去るのだろう
窓から入ってくる風はアルゴルをそっと撫でる
アルゴルはまた目を閉じた
“でもだからって人間を恨んだりはしない。俺は結局神であり人間でもあるのだから・・・。”
幾人もの人々が通うこの学園の教室に鋭く風を切る音がなる
「いった・・!?」
投げ付けた本人はとても満足そうな表情をしている
粉々に砕け散ったチョークは窓の外へ流れていった
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