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桜散る季節の中――
4月8日――
長々とした校長の話が続く。
外の看板には『豊栄高入学式』と書かれていた。
僕、照川佳(テルカワケイ)はこの高校に入学したのだ。
そのなかで僕の頭はクラブの事しか考えていなかった。
勉強?そんなの後回しいつでもできる。
周りには知らない人しかいない。
正直、寂しい…が、
ふたつ後ろには俺の大親友、磯部翔(イソベショウ)がいる。
ベースが上手く、よくバンドに呼ばれるようだ。
ルックスも良い。だが、頭が悪いのがたまにキズ。
なんでそんなこと言うんだって
きまってるじゃん
突然席から立ち上がり足を椅子に片方のせる。
「この学校に軽音楽部を創るからだぁあぁぁぁあ!」
「(何やってんだ?アイツ!?)」
翔は呆れながら佳を見る。正直馬鹿だと翔は確信した。
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