PROLOGUE【BLOOD】

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4人の男達は、しばらくなにが起きたか分からなかったようだ。 しばらく事切れたタンクトップを無言で見つめていた。 そして、三回目の雷鳴が終わった後に、緑のジャージを着た男が呟いた。 「人殺し……」 僕はその言葉を聞いて、ニコッと微笑んだ。 「正当防衛って言葉を知っていますか?」 僕は、しゃがみながら聞いた。 そして、今はもうピクリとも動かないタンクトップの胸からナイフを抜き取った。 タンクトップの胸から黒っぽい血がドバッと溢れ出した。 血の噴水は上から叩きつけるように降る雨に負けて、弱々しく水たまりに混ざっていく。 僕はナイフに付着した血をタンクトップ男のスウェットで拭いて、立ち上がった。 「正当防衛って言葉を知っていますか?」 そして、同じ質問を繰り返した。 男達は、金縛りにあったかのように、全く動かなかった。 僕は小さくため息をついた。 「まぁ、知らないでしょうね」 そして、男達に一歩近づいた、 「うわぁあぁ!!!」 次の瞬間だった。 一番近くにいた、緑のジャージを着た男が、僕に向かってナイフを振り上げた。 「遅いんですよ。それじゃあ」 僕のナイフは、僕の頭が貫かれる前に、緑ジャージの顔面を横に斬り裂いていた。 「ぐがぁぁあ!!」 緑ジャージはナイフを取りこぼした。 もう光を見ることができない両目を抑えて、叫んでいる。 あまりにも、耳障りだったので僕はナイフを緑ジャージの後ろ首に突き刺した。 「まぁ、これから始まるのは一方的な殺しですけど」 僕は緑ジャージの首からナイフを抜き取って、言った。 緑ジャージは、僕の足元に倒れた。 まだヒクヒクと動いている。 まだ、怯えている子羊が3匹いる。 「僕にあったことを後悔してください。…………あ、もうしてますか」 僕は笑って、言った。 「うわぁぁぁぁ」 3匹の子羊は、一斉に走り出した。 「やれやれ」 僕は緑ジャージの所有していたナイフを拾った。 「弱いくせに、手間をとらせないでいただきたい」 そして、2本のナイフを同時に投げた。 ナイフは、自分でも驚く程速く、的確に、一直線に飛んでいった。 そして、敗走中のゴミ2匹の後頭部に突き刺さった。 ゴミ2匹はすうっと、魂が抜けたかのように、倒れ込んだ。
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