プロローグ

2/2
前へ
/130ページ
次へ
 私には大好きな人がいました。  最初はなんとなく付き合っただけでした。  でも付き合っていく内にその人の事が段々好きになり、もうその人なしの生活なんて考えられなくなりました。  私たちは毎日色んな事をしゃべり、そして一緒に沢山笑い合いました。  『一緒におってや』それが彼の口癖でした。  強がり言うくせに、本当は物凄く寂しがり屋の彼でした。  私の前ではいつもかっこつけて、いつも私の事を最優先にしてくれて、どんな時でも私の事を守ってくれる頼もしい彼でした。  そんな彼が私は大好きでした。  優しくてかっこいい彼。  見栄っぱりな彼。  子供好きで、家族思いな彼。  私の事になるといつも必死になってくれる彼。  心配性で私の事を常に心配してくれる可愛い彼。  好き嫌いなく何でも食べてくれる彼。  バカなくせに色んな事を知ってる彼。  男気満々な彼。  責任感が強い彼。  何にでもまっすぐで、人を思いやれる心を持ってる彼。  純粋で繊細で硬派で一途な彼。  何をやるにもいつも本気な彼。  私の大好きな大好きな彼。  そんな私の大好きな彼が、ある日突然私の前からいなくなった。それは何の前置きもなくやってきた。本当に唐突に…。    彼は死んだ。事故だった━━━
/130ページ

最初のコメントを投稿しよう!

132人が本棚に入れています
本棚に追加