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「ったく…」
額に手を当て溜息混じりで呟いた眼鏡の彼に立ち上がって外を眺めていた主はまた笑って
「いーじゃんいーじゃん、ラック!」
眼鏡の青年の彼ことラックはその言葉に更に不機嫌そうに、先程まで見ていた新聞を木製の机に叩き付け立ち上がる
「後始末しに行くぞ。コーラル、キイラ」
ラックは眼鏡をカチャリと音を立てて直せば、紅茶を淹れていた青年、コーラルとずっと本を読みながら携帯音楽機器を聞いていた彼女、キイラへと声をかけた
「了解です」
「分かったよ。…で、本人は行かないの?」
パタリと読んでいた本を閉じれば、顔にかかっていた髪の毛を払う様に頭を振り、デスクの主へと問い掛けた
「行くよー飴がいっぱい手に入りそうだからね」
そう言って背後の窓から見える景色は雨では無く、飴が降っている景色をバックに笑った
そして主は皆の後を追う様に部屋から出て行った
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