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「…ここか」
cafeクライマックスの前に立つ1人のイマジン。
意を決して店内へ。
「いらっしゃいませ~!」
イマジンにリュウタロスが近づき
「あぁ~!おっきい犬ぅ!!」
「犬じゃねぇ!!狼だ!!」
「オオカミぃ~?どっちでも一緒じゃぁ~ん」
「一緒じゃねぇ!って俺はそんな話をしに来たんじゃなくて…おい!!店長はいるか?」
「てんちょお~?」
少し首を傾げ
「あ~!鳥さん!鳥さんなら奥にいるよ」
「そうか」
それだけ聞くと狼だと言った客は、奥へと入って行ってしまいました。
「リュウタ、今の誰?」
「犬さんじゃないオオカミさんだって」
「はあ?」
リュウタの答えに今度はウラタロスが首を傾げるのでした。
一方奥に向かった狼は、『店長の部屋』と札が着いたドアに『面接室』と張り紙があるのを確認していました。
「よし、ここまでは順調だ!」
大きく深呼吸してドアを軽くノックする、が…中から応答がない。
何度かやってみる…が、応答なし。
「こうなったら勝手に入るぞ!」
ガチャリとドアを開け中に入るとそこには、ソファーに気持ち良さそうに眠る店長ことジークの姿。
カチンと来た狼は
「おら!起きろっ!!お前が店長か?!面接に来てやったぞ!!」
揺さぶり起こす狼にうっすら目を開けたジーク。
「ウルサイ…むっ?!何奴!?」
「だから面接」
「我が城に土足で入るとは無礼な!!」
「いや、話聞けよ」
「頭が高い!頭が高ぁい!!」
ビシリと指を差された狼が次の瞬間。
「何じゃこりゃあぁ~~っ!!」
体が小さくなっていたのでした。
「失礼しまぁす!鳥さぁん、お茶置いときますね!」
「丁度いい!料理番、そこの黒いのを連れて行け!」
偶然入って来たデネブに狼を預けるジーク。
「ダメじゃないですかお客様。ここは関係者以外立ち入り禁止ですよ」
「なっ!!違っ!俺は面」
言い終わる前に裏口に出され
「また、来て下さいねぇ」
パタンとドアが閉められ
「だから俺の話を聞けぇ~!!」
小さい狼の声は届かず、トボトボ帰って行くのでした。
「あの鳥ぃ覚えとけよ!!」
がんばれ狼!負けるな狼!
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