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ビーチャの予想外の回答に、エルがズッコける。
、、、、な、何なんだよ。それ~。
エルがよろよろと立ち上がると、ビーチャが覚めた目で口を開く。
「何やってんだよ。お前。」
何やってんっだよ、って。幼なじみの誕生日ぐらいおぼえておいてよ、、、、。
エルはここで、「ふん」と鼻息を吐いて考えを改めた。
もういいや。きっとビーチャに変な期待をしたあたしが馬鹿だったんだよね。
はっきり言って、「私の誕生日だよっ。」と教えてやる気も失せた。
この時、、、、不意に、ビーチャの後方から急いで走ってくる女性が目に写った。
そして、その女性が、
「だああっ!?」
ビーチャを跳ねて、ブッ倒し、駆け抜けていった。
とりあえず、
「ごめんなさいね。」
と言い残しながら。
へんだ。さっきの罰だよ~。
エルが心の中で冷やかしていると、強制的にズッコけさせられたビーチャが怒りの面もちで立ち上がった。
「あのやろぉっ、、、、、、、、、、って。」
怒鳴って、殴りに走っていきそうな勢いだったが、急にその勢いが小さくなっていく。
エルが頭の上に?マークをつけると、そんなビーチャが忌々しげに口を開いた。
「ああっ、辞めた辞めた。俺は女に手だけは上げない主義なんだよ。」
ふ~ん。成る程、、、、、?
ここで思い出された記憶に、エルが声を上げてビーチャに問い詰めた。
「手だけはって、ビーチャあたしにしょっちゅう手を上げてるじゃん。」
ビーチャがまるで馬鹿にするような目でエルを見つめ、答える。
「そりゃあ、俺が女と認めてねぇ奴は別だからな。」
エルはこの言葉に、横を高機動型のモビルスーツが通り抜けっていったような感覚を覚えた。とりあえず急激にこみ上げてきた怒りをなんとか押さえ込み、何故かを尋ねてみる。
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