~Victim~

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裕香 「じゃあ3房買うからマケてよ~♪」 店員 「しょうがないな~、今回だけサービスですよ!」 裕香 「やったぁあっ♪ お兄さん話せる~♪」 裕香ちゃんは値切りが成功した様で、飛び跳ねて喜んでいる。 まったく、俺としては気が気じゃない状況なのにこの子は…。 俺は少し呆れながらも笑みが出てくる。 本当に裕香ちゃんと出会ってから、俺が失ったハズの『モノ』がドンドンと蘇ってくる。 懐かしいあの時の俺が…。 正直、俺は『自分の本当の名前を裕香ちゃんに伝えても良いんじゃないか?』とさえ思えて来ていた。 もう、本当の自分に戻っても良いんじゃないだろうか…。 そう考えていたら、前から裕香ちゃんが走って来る。 裕香 「クレイお兄ちゃ~ん♪」 クレイ 「裕香ちゃん、危ないから♪ すぐにそっちに行くから待って♪」 俺は歩みを速め、裕香ちゃんの方に歩き出す。 しかし…裕香ちゃんの身に危機が迫った。
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