~Victim~

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裕香 「クレイお兄ちゃん…」  心細そうな目で俺を見上げる裕香ちゃん。 クレイ 「…大丈夫♪ 俺が絶対護るから♪」  そう言いながら、裕香ちゃんの髪を撫でると、嬉しそうに微笑む裕香ちゃん。  そう…絶対に裕香ちゃんや、街のみんなに手出しさせない!! 俺が…護ってみせる!!  俺は心に固く誓い、裕香ちゃんがバギーに乗った事を確認すると、家に向かってバギーを発進させた。 ■■その頃首都バビロニア■■ King 「ほう…我らに刃向かう者がいたのか。」 ハルバート 「はい…、しかし今までの者とは違い、明らかに『我ら側の能力』を有しています。」 King 「我ら側の能力だと…?」 Kingが、ハルバートの言葉に反応し、眉間に皺を寄せる。 ハルバート 「あれは常人の持つ『能力』とは桁が違います。 奴が…クレイが我らに付けば最強の兵に、逆に我らに背けば……」 King 「フン、最強の敵とでも言いたいか?」 ハルバート 「はい。 どちらにせよ先手を打つに間違いないかと思われます。」 King 「ならば、我らの兵にしろ。 逆らう様ならば…奴以外の者を皆殺しにしろ。」 Kingの目が危険な光を放った。
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