~Victim~

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 俺の顔面目掛けて、ハルバートの右拳が猛スピード飛んで来たが、紙一重で避けれたので、大きく後方に飛ぶ。 クレイ 「なんて速さだよ……痛っ!?」  突如左頬に痛みを感じ、左手で触って見ると大体5センチ程、横に裂けて血がタラりと流れている。  拳の風圧だけで、裂いたのかよ… クレイ 「……やるねぇ。」  俺はぼそりと呟き、ハルバートを見据える。 ハルバート 「まだまだ本気じゃないぞ? 貴様は楽には殺さん。」  口元をニヤリと醜く歪ませるハルバート。 虎がニヤリと笑うってどうだよ? 笑いが込み上げて来るのを必死に堪える。  だけどやはり『今のまま』じゃ勝てない。 だけど…『あの姿』には… 『お前は誰の息子なんだ、コラー。』 クレイ 「!!!!!!」 突然俺の頭に浮かぶ声!! この声と、馬鹿げた口調は…!!
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