マサシの場合

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はじめからそうだ。 僕への興味で通う女性のお客とは違う。 アサコさんは、自分の時間を楽しみにここへ来ていることが分かっていた。 僕と同じくらい、この店を愛してくれている。 だから彼女は、この店の風景に当たり前にはまっていた。 いつからだろうか? 僕は、彼女の遠くになるヒールの音を待つようになったのは。 彼女特有の歩き方を探す。 僕から会いに行く方法は見つからない。 だから僕は、ここで待つしかないのだ。
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