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大きく息を吸い込み吐き出す。
僕は、今から友達を裏切るのだ。
「ん~。友達と来るときもあるし、奥さんが妊娠する前は奥さんと来てたりもしてたよ。」
アサコさんの唇の震えから動揺が伺える。
そして、隣の友達を見つめ、唇の震えがおさまった。
今度はしっかりとした表情で席を立ち、彼女を抱き抱える。
僕は慌ててペンを取り名刺に携帯の番号を書いた。
お釣と一緒に彼女の手のひらにおさめる。
僕は、アサコさんが必ず電話してくる確信があった。
こんなズルい僕は、正しいのであろうか?
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