アメリア魔法学園

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アメリア魔法学園は街の外れにある森の中に建てられた学校で、各地にある魔法学校の中でも一番優秀な名門校である。 学園の名前にもなっているアメリア・コーネリアスはこの学園の理事長でもあり大戦の時は、英雄と供に戦い現在は女性ながら八帝の一人となっている人物である。 そんな学園に入学が決まった新入生は皆一様に嬉しそうに登校してくる。 ただ…スコールを除いて…。 「はぁ~」 ため息をつきながらスコールは学校に向かっていた。 スコールは別に人間が嫌ってる訳ではない。ただ係わり合うのが苦手なだけだ。 彼の生い立ちにも原因があるのだが…それはまた別の機会に…。 彼が学校に入ると、何やら入口で騒ぎが起きていた。 「なんで、エルフが学校にいるんだよ!」 騒ぎの中心には一人の女の子がいて周りの人間が罵声を浴びせていた。 時おり石なども投げつけられているせいか、ところどころ出血もしている。 「俺の母親はエルフに殺されたンだ!」 「私の父親だって!」 騒ぎはしだいに大きくなっていき人も大勢集まってきた。 だが一人としてその騒ぎを収めようとする人間はいない。 大戦は人間と他種族の中により一層の差別を生んだのも事実だった。 スコールはその罵声を聞いて怒りに震えていた。 人間はまだ学習しないのか? 差別は差別を…憎しみは憎しみを生むことを…。 そんな怒りをスコールが感じた瞬間、エルフの少女の視線がスコールへと向けられた…。 だがその視線は、助けを求める視線ではなく恐怖の視線であった。 スコールはハッと我に返り自分の体から溢れた魔力を抑えた。 普通、他人の魔力を測定器なして感じとる事はかなり高レベルの事で並の人間は感じることは無い。 しかし、他種族の中でも特に知力と魔力に長けるエルフ族の血がスコールの中から溢れだした桁外れの魔力に反応したのだろう。
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