2012人が本棚に入れています
本棚に追加
シルフィは少し照れたように笑った。
すると後ろの方から真っ赤な顔をした男が飛び出してきた。
「貴様!この無礼者!シルフィ様にお前とは何事か!」
スコールは不思議そうにシルフィに聞いた
「シルフィ…誰だコイツ?」
「さぁ…」
シルフィも困った様子で答えた。
「シっシっシルフィだと?貴様シルフィ様を呼び捨てにするとわぁ~!食らえ!ファイアー!」
男は火属性の初級魔法を魔法名だけとなえスコールに放った。
スコールに野球ボール程の大きさの火の玉が飛んでいく。
するとミーアが同じく詠唱破棄で
「シャイニングガード!」
を唱えた。
するとスコールの目の前に光の盾が現れた。
それと同時にシルフィは無詠唱で手のみを動かすとスコールの目の前に巨大な水の壁が現れた。
この2つの魔法の前に男の放った火の玉は「ジュッ」という音と共に消え去った。
シルフィが烈火の如く男に詰め寄る。
「あなた誰なの?私の友人にこんな事をして只で済むと思っているの?」
男はうろたえた様子で
「ひっ姫様!あまりにこの男が無礼だったもので…お許しください」
「まぁいいわ。あなた、一体何者ですか?」
男は少しほっとした様子で喋り始めた。
「私は、王室守護の剣 ブラック家が長男 ロザリオ・ブラックでございます。」
「ブラック家…おじ様にはいつもお世話になっている。でも、いくらなんでも…やり過ぎですわね」
「いやっ申し訳ございません。しかし姫様に対して無礼が過ぎましたゆえこの私、ロザリオ・ブラックが成敗して差し上げようと思ったのです。(中略)ですからブラック家の長男として(中略)ですから姫様…そんなどこの馬の骨とも知れない男と(中略)しかもそんな下等な他種族のエルフなどといるような男、成敗したほうがいいのです!」
スコールはポカーンとした目でロザリオをみていた。
「チッ!よく喋る男だ!しかし最後の言葉は許せねぇ」
またスコールの顔が怒りに震えた。
「ななななんだと!貴様この俺にまで無礼な口を…この大貴族ブラック家が長男ロザリオ・ブラックと知りながら(中略)許せな」
ロザリオが喋り終わる前にシルフィが口を開いた。
「ロザリオ!お黙りなさい!シルフィ・ウィンフォードの前と知りなさい!貴方の最後の一言、王室の者として放って置くわけにいきませんね」
「ひっひっ姫様?」
最初のコメントを投稿しよう!