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「貴方は王室が5年前に出した勅命をお忘れですか?」
「はぁ~?」
「ハァー。王室は大戦終結時に貴族に対して勅命を出しました…《王は種族を超え時を超えこの国の生あるもの全てを尊び慈しむ、王の臣下たるものもまた種族を超え時を超えこの国の生あるもの全てを尊び慈しむ、また王と王の臣下たるものは互いに協力し国に蒔かれた差別、憎しみの種が育たぬよう努力し尊重と慈愛の種を蒔き花開かせることを誓う》この勅命を貴方は覚えていないのですか?」
「ぐっ!それは…」
「お黙りなさい!貴女のエルフ族への発言はこの勅命に真っ向から逆らう発言です!国家反逆罪ですわね?さぞおじ様もお嘆きになることでしょう…」
「ヒィ~そんなぁ~」
「見逃してもらいたくば今すぐここから立ち去る事ですわ!そしてこれからは発言には少し気をつけることですね!」
「ヒッヒィ~すいませんでした。」
ロザリオは物凄い勢いで走って部屋をでていった…。
シルフィはスコールとミーアの方に体を向けるとミーアに深々と頭を下げた。
「我が家の臣下の失言でお気を悪くされたと思いますがどうぞ許してください」
ミーアは慌てて答えた
「とんでもございません!姫様が私なんかに頭を下げるなんて…恐れ多いことをなされないで下さい。それに…こんな事慣れてますから…」
ミーアは少し哀しそうに目を伏せた。
「慣れている?」
「いやっ実は私は人間とエルフのハーフなんです…だから街を歩いていてもエルフの里にいても…こんな感じです…だから…大丈夫です!」
「そうですか…」
シルフィは言葉にならない顔でミーアを見つた。
「オイオイ二人の秘密じゃなかったの?」
スコールは二人のやり取りを黙って聞いていたが、満足げな顔で笑いながらいった。
「そんな事より二人共せっかく知り合いになったんだから自己紹介くらいしたらどうだ?」
スコールはそう言いながらシルフィに目線を送った。
「それもそうですわね…。では…もう知っていると思いますが私はシルフィ・ウィンフォード。属性は水、ギルドランクはBです。どうぞよろしく。」
「あっ…わっ私はミーア・キャンベル。属性は光、ギルドランクはDです。ヨロシクお願いします。」
ミーアとシルフィが自己紹介を終えた瞬間…
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