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「ハッ!姫様はウィンフォード王国、国王の大切な一人娘にあらせられます。その大切な姫様に万が一の事があってわ大変!ということで、この大貴族ブラック家が長男ロザリオ・ブラック自ら姫様の護衛を努めさせて頂きます!」
「護衛?貴方が?」
シルフィはもはや呆れを通り越した様子で聞き返した。
「私だけではなく、ブラック家が束ねる由緒正しき貴族のご学友の方々が一致団結しこのロザリオ・ブラックの下、姫様をお守りもうしあげます!」
シルフィが困っているとロザリオは更に
「姫様!どうぞご安心下さい。私、ロザリオ・ブラックは幼少の頃より英才教育を受け姫様をお守りする為、日々精進してまいりました。これより姫様の剣そして姫様の盾として例えこの身が焼かれようとも姫様をお守り致します!」
「それは困りましたわねぇ~。私にはフレアもミーアもスコールもいますから…それに…学園の中ですから先生方もいらっしゃいますから護衛は必要ありませんが…」
シルフィは心底困ったようにいった。
「それに…そんな大人数を連れて歩くのは少し恥ずかしいですし…」
「わかりました!人数を減らせばよろしいのですね?」
「ちがっ」
シルフィは急いで否定しようとしたが、その言葉を遮ってロザリオは
「オイっお前ら!姫様はお前らがいたら迷惑でいらっしゃる!とっととどっかに行きなさい!」
そういって取り巻きの連中を追い払うと
「姫様!姫様の聡明さ、ホトホトこのロザリオ・ブラック感心いたしました!なるほど確かに護衛の任、このロザリオ・ブラックだけで十分でした」
そういうとロザリオは大声で笑い始めた。
シルフィはもう諦めたのか
「でわ、お願いしますわ。」
フッとため息をつきながら言った。
ロザリオは大喜びで
「でわ早速お隣に…」
そういってシルフィの隣に座ろうとした。
シルフィは慌てて
「あっ貴方は私の近くにいられればいいのですよね?でわ…」
そういうとフレアに
「フレア!席を交代です!これは王族としての命令です! 」
そういってフレアと席を変わろうとした。
するとフレアは
「嫌だよ!何が悲しくてそんなバカボンの隣に座らないといけないんだ?俺はミーアちゃんの隣がいいんだ!」
そういってミーアの腕を掴んだ。
ミーアはサッとフレアの腕を振り払った。
「きっ貴様ぁ~この俺にバカボンだとぉ~?庶民の分際でぇ~」
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