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大講堂の出口が混みあっているので、スコール達は少し待ってから大講堂を出る事にした。
スコールが少し気分が悪そうにしているとフレアが話し掛けてきた。
「あれぇ~もしかしてスネてるの?」
スコールはサラッと無視してそっぽを向いた。
ソレを見てフレアはミーアに
「ほらね!性格ねじ曲がってるだろ?」
ウィンクしながらいった。
ミーアは
「えっ?理事長もしかしてスコールの事いってたの?」
驚いた様子できいた。
「さぁ?」
フレアは肩をすくめながらいうと続けた
「でも、性格はピッタリ当てはまるぜ?」
笑いながら言うと
「別にねじ曲がってないですよ?優しいし…」
ミーアは少し怒ったように答えた。
スコールは相変わらずソッポを向いたままだった。
すると姿の見えなかったロザリオがミーア達に近づいて来た。
「フンっ!あの理事長なかなか良いことを言うじゃないかエルフのくせに…オイっそこのエルフ!」
ロザリオはミーアを見下した様に呼ぶと
「まぁ、検査室の事は、この俺、ロザリオ・ブラックの失言だった。特別に謝ってやる!庶民のしかもエルフの分際で、この大貴族ブラック家が長男ロザリオ・ブラックが頭を下げてやるんだ、光栄に思え!」
フレアは小声でシルフィにきいた。
「あいつ頭下げてないけど…あれで謝ってるつもりか?」
「さぁ?でも…思ったより素直なのねぇ~」
「あぁ…性格はかなりねじ曲がってるようだが…」
ミーアは戸惑った様子で
「あっありがとうございます。」
どもりながら答えていた。
「あれじゃどっちが謝ってるかわからんな」
フレアがまた小声でいった。
ロザリオはミーアの返事を聞くと
「フンっ!わかればいい!」
また見下した様に言うと更に続けた。
「しかし、あの理事長も人が悪いな!名前など隠さずとも良かったものを」
「えっ?」
ロザリオの言葉を聞くとミーアとシルフィとフレアは一斉に声をだした。
しかし、ロザリオは全く気にしない様子で更に続けた。
「確かに、このブラック家が長男ロザリオ・ブラック 真実の目とやらに長けているからな!まぁソレを見抜くとはさすが、八帝に選ばれし者だ!しかもこのロザリオを探すように生徒に指示するとは…まぁ隠しても隠しきれない大貴族の風格…大貴族とは辛いものだな…」
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