戦火の予感

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カランカランカラン~! 「何だい?小僧!ここは魔術学校じゃねぇぞぉ~!ガキが何のようだぁ~?ガハッハッハッ」 「オイっ!ジル!止めとけ!お前飲み過ぎだぞ!ソイツは…」 「オイオイ!キィ~スゥ~何をビビってるんだ?この赤ローブにビビってるのか?ギャハッハッハッ…肝っ玉のちいせぇ~ヤローだぁ!お前もそう思うだろぉ?」 ここはウィフォード王国にあるギルドである。 ギルドは、大抵仕事終わりの賞金稼ぎや、ギルドに依頼を見に来た人達の情報交換の為に酒場も一緒になっている。 酒場は大体いつ来ても満員に近く活気に溢れている。 ザワザワした中、一人の真っ赤なローブを頭から被った若そうな男がいる。 ローブから覗いて見える目は若々しくまだまだ16~17歳位なのが伺い知れる。 その、青年に絡んでいる巨人族の男は大分酔っているらしく顔がやたらに赤い。 そして、その巨人族の仲間と思われる獸人族の男が巨人族が青年に絡むのを必死に止めている。 巨人族の男は、仲間が止めるのも聞かずまた、大声で青年に話し掛けた。 「なぁー兄ちゃん、そんな細い体で仕事しようってのかい?まぁわりぃ~事はいわねぇ。止めときなぁ~。兄ちゃんじゃ精々ガーゴイル一匹でノックダウンだ!ギャハッハッハッハッ」 「おいジル!頼むからもう止めてくれ。兄ちゃん悪いねぇ~コイツ仕事でちょっとイヤな目にあってクダ巻いてるだけだから勘弁してくれ。」 獸人族の男は青年に必死に謝りながら巨人族の男を止めている。 「おいキース!お前は引っ込んでろ!俺は今この兄ちゃんと楽しくお喋りしてんだ。それに…人間にペコペコすんじゃねぇ~!人間なんて俺たちが街を歩いてると親の仇みてぇ~なぁ目をしてるくせに・ヒクッ・面と向かって・ヒクッ・いえねぇ~から影でしか物が言えねぇ~・ヒクッ・小便小僧ばっかりなんだからよぉ~ヒクッ今日だってよぉ~オェッ」 「ジルそれ以上絡むんじゃねぇ!相手が悪すぎる!」 「うるへぇ~オェッ」 黙って聞いていた青年が口を開いた。 「今日の仕事はどんな仕事だったんだ?」 少年は巨人族の男に聞いた。 「なんだぁ~?オェッ聞きてぇなら教えてやヒクッるオェッ。なぁ~にたかがガーゴイル30匹程度さぁ~オェッ簡単な仕事だったよヒクッオイ!キースもう一杯くれ!」
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