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黙って聞いていた青年は巨人族が話し終わると、少し間を置いてから
「そうか…でも、何年か後にその女の子があんたの潔白を証明してくれるさ!」
「バカ野郎!ヒクッそんなこと人間は忘れちまうさヒクッ」
「そうか?巨人族にだって良い奴もいれば悪い奴だっているんじゃないのかい?人間だってそうさ…俺はその女の子が十年経ってもあんたの事を覚えてる方に10万クロウ今の内に賭けとくぜ!あと、その住民達の変わりといっちゃぁなんだけど俺があんたに感謝するよ!ホントにありがとう。」
「ゲヒャッヒヤッヒヤッおもしれぇぇ兄ちゃんだぁ~ヒクッ」
「あと今日は俺のオゴリだ!好きなだけ飲んでくれ!飲んで忘れられるならその方がいい!」
「オイオイ兄ちゃんヒクッ!おりゃ~金ならある!こんなわけぇ~兄ちゃんにオゴって貰ったとあっちゃぁ~ヒクッ巨人族の名折れだ!」
「遠慮するな!俺はこのギルド一番の稼ぎ頭だ!」
「なにぃ~ヒクッじゃあ今ちまたで噂の《赤ローブの死神》ってのはあんたの事かぃ」
「へぇ~今俺はそんな風に呼ばれてるのか?」
「ガハッハお前自分の二つ名も知らないのかぁ~オェッまぁ《赤ローブの死神》にだったらオゴられるのも悪かねぇ~ヒクッ喜んで戴くぜ!」
「あぁ好きなだけ飲んでくれ!悪いが俺はこれから仕事だからこの辺で勘弁してくれ!」
「おぅ!今度は一緒にゆっくり飲もうぜ!赤ローブの兄ちゃんヒクッ!」
巨人族の男と別れると青年は二階にあるギルドのカウンターへと向かった。
青年がカウンターの前に来るとカウンターの奥にいた男が青年に話し掛けてきた。
「よぉスコール!2日ぶりだなぁ~!」
「大きい声で名前を呼ばない約束だろ!」
青年いやっスコールは冷めた様にいった。
「イヤァ~わりぃわりぃ~!ついな!」
「それよりなんか俺なんて呼ばれてるらしいが知ってるか?」
「あぁそう言えばこの頃そんな二つ名が付いてたなぁ~」
「まぁ赤ローブは解るとして…なんで死神なんだ?」
スコールは納得いかないように男に聞いた。
「イヤァそれがなんでも…前にサラマンダーの幼体が大量発生して暴走した時があっただろ?」
「あぁあの事件か…」
「このギルドのハンターが何人も討伐しにいったんだが…どいつもコイツも逃げ戻って来やがった。」
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