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村人達はいきなりの事に混乱していた。
更にいきなり炎の壁に包まれた事で収集のつかない混乱になって来た。
「このままじゃ逃げ出そうとして血迷って炎の壁に飛び込みかねないな…」
スコールは考えた末
《チャーム(魅了)》
詠唱破棄で催眠魔法を村人にかけた。
この魔法は敵に対して自分を味方だと信じさせる効果がある。
とりあえず村人を落ち着かせるとスコールは魔法を解いた。
「住民はこれで全部か?」
村長らしき人物に聞くと
「実は一家族だけ村に取り残されているんです。多分どこかに隠れているはずなんですが…」
「わかりました。とりあえずヒドラは空を飛べませんからこの障壁を突破は出来ないはずです!皆さんはここでジッとしていてください!」
そういってスコールが、取り残された家族を助けに行こうとすると
「ドラゴンは火に強いと聞いた事があるぞ。この壁も破られるんでねぇかぁ?こんな小僧っこが作った炎の壁じゃオラ不安だ!」
また村人達が騒ぎ始めた。
「大丈夫です!この壁はいつもは無詠唱で出すんですが今日は詠唱を加えたのでこの壁の温度は二千度くらいのはずです。」
そういうとスコールは足元の大きな石を壁の近くに投げた。すると石はすぐにドロッとしたマグマ状に形を変えた。
「この温度ならそう簡単に突破されることはないし、ヒドラの吐く猛毒も焼きつくします!」
そういうと村人は安心したのか静かになった。
スコールは飛翔呪文で飛び上がると上空から家族を探した。
スコールは家族を魔力探知で探し当てると炎の障壁の中に連れていった。
そして、また飛翔呪文で飛び上がると3匹のヒドラの中央に降りた。
そして、
人語を操るという一際大きなヒドラに話し掛けた。
「ヒドラよ何故に魔界よりさ迷いでた?」
ヒドラは見下した様に
「人間よ!大した自信だな我らの中心に降り立つとは!」
スコールは更に聞いた。
「なぜ魔界から降り立ったのかと質問しているんだ」
そこに先程までの優しげなスコールの姿は無かった。
ヒドラ達も何かを感じたらしく人語を喋るヒドラ以外は何か脅えているようにもみえる。
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