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スコールは転移魔法で街に戻ると念話でカイルに呼びかけた。
ちなみに転移魔法は、術者の行ったことのある場所なら瞬時に移動する事が出来る特殊魔法の一種だ。
念話は、術者と相手が事前に合意し契約すれば何処にいても会話ができる特殊魔法の一種だ。
念話は、知らない人や契約を交わしていない人には使えない、また、契約していても相手が念話を拒否していれば使えない。
念話は相手に居場所を特定されてしまう場合があるため、居場所を知られたくない場合は意図的に念話を遮断したりする。
カイルが冒頭でなかなかスコールと連絡が取れなかったのも念話の遮断が原因である。
《カイル!カイル聞こえているか?》
《なんでしょうか?》
《すまんが頼みたい事がある!》
スコールは街を急ぎ足で歩きながら念話を続けた。
《何なりとお申し付け下さい。》
《一つ目は、ここ最近の事件や魔物の情報を調べて変わったことがないか調べてくれないか?》
《わかりました!急ぎですか?》
《急ぎだ!どのくらいかかる?》
《大雑把でよければ一時間程で!》
《よし!じゃあ二つ目だ!一時間後に八帝を緊急招集しておいてくれ!》
《わかりました!》
《最後の頼みだ!俺がギルドで引き受けた依頼があるんだが、誰か送って変わりにやらせてくれ!》
《わかりました。向かわせます。》
《変わりの者が、大地の守護者だって事をギルドには知られない様に、よく言っといてくれ!》
《わかりました》
そして二言三言カイルと念話をかわし任務の場所等を伝えると、スコールは念話を終わらせた。
スコールが向かったのは病院だった。
スコールは病院に入るとすぐに受付にいき、
「今日、ギルドの連中に運び込まれた怪我人がここに来なかったか?」
スコールは落ち着いて聞いた。
「はい来ましたよ!」
「ソイツはまだ病院にいるか?」
スコールが聞くと受付の顔が曇った。
そして
「その患者さんでしたら先程亡くなりました…」
「そうか…じゃあ変わったことはなかったか?」
「変わった事ですか?そうですね…なんか大声で騒いでいたようですが…詳しくは担当の先生に聞いて頂いた方が…」
「すまんがその先生と話しがしたい…呼び出してくれないか?」
「えっ?いいですが…先生はお忙しいので…」
「緊急の用件なんだ!《大地の守護者》の使いの者が来たと伝えてくれ!」
「だっ大地の守護者?わっわかりました。」
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