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だから、先ほどの番人が言っている通り本部長であるカイル・ギルティアに一般の市民があうことは非常に難しいといえる。
その事は少年もよく分かっているので、気分を壊すことなく
「いやっカイルに呼ばれて来たんだ!確認をとってくれ。」
ニコヤか返す。
門番は困った顔で、どうしたものか悩んでいたが、少年の目に嘘がないことを察して
「では、入口を入って突き当たりにある受付にいってくれ!そうすれば一応連絡してくれるはずだ。」
そういって少年を入口に案内した。
「ありがとう。」
そういって少年は受付へと向かった。
受付に事情を説明し、連絡をとってもらい数分待つと受付の横にあるエレベーターから一人の金髪のまだ二十代半ばの男がこちらに歩いてきた。
すると周りにいた「大地の守護者」の団員たちは一斉に彼に対して敬礼した。
男は慣れた素振りで軽く敬礼に答えると、ニコニコしながら少年に近づき
「お久しぶりです!」
そういうと少年に対して敬礼した。
周りの団員は皆驚いた顔をしている。
そう…どこの誰ともわからない少年に「大地の守護者」の本部長が敬礼しているのだから。
少年は
「あぁ久しぶり!それより敬礼はやりすぎだぞ。」
少し困ったようにいった。
「これは失礼しました。とりあえず話しは私の部屋で…」
そして少年とカイルは専用エレベーターに乗ってカイルの部屋に向かった。
部屋にはカイルの秘書らしき女性がいた。
「カイル様、突然ですが王室から、お電話が入っております。」
秘書がそういって受話器を差し出した。
カイルは
「あぁ後でかけなおすと伝えてくれ!」
秘書は困った顔をしている。
それを見てカイルは続ける
「今は王室より大事な用事があるんだ…すまないが相手には謝っておいてくれ。」
そういってニヤリッと笑って少年をみた。
秘書は何かを感じたのか
「かしこまりました。」
そういうと自分の席に戻ろうとしたがカイルが呼び止めた。
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