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「すまないコーヒーをいれてくれ!そしてコーヒーを出したら少しの間、席を外してくれ!あと、受付には誰が来ても今日は通さないようにいってくれ」
秘書は頷くと急いだ様子でコーヒーをだすと部屋からでていった。
部屋から秘書が出ていくとカイルは少年の前に膝をつき
「総帝!無事のご帰還、心よりお喜び申し上げます。」
そういって頭を下げた。
「よせよカイル。堅苦しい挨拶は抜きだ!それにスコールでいいよ昔みたいに」
そういって少年は笑った。
「では、スコール!」
カイルが嬉しそうに話し始めた。
「あなたはもう16歳になりますよね?」
「あぁそれがどうした?」
「学校です!」
スコールは嫌な顔をして
「今日の大切な用事って学校の事なのか?」
「はい!」
ニコニコしながらカイルは答えた。
「…行く必要がないだろ?魔法だったら逆に教えないといけないくらいだ…」
「スコール…これは義務ですから」
この世界では皆、16歳になると魔法学校に行くことが義務づけられている。
「嫌なものは嫌だ!」
そういってスコールは部屋の窓をみた。
カイルは少し悲しそうに聞いた。
「スコール…あなたが嫌なのは学校にいくことですか?それとも人と係わる事ですか?」
沈黙が部屋を包んだ。
フーと息をつくと、スコールは少し諦めたように
「わかったよ!たまにはお前たちの指示にも従ってやるよ…だからそんな顔するな!」
そういって笑った。
カイルは嬉しそうに
「では、よろしいですね?」
聞き返した。
「あぁ」
「では明日からお願いします。」
「明日から?そんなに急にか?」
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