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「俺はあの男の事を1度も忘れた事は無かったよ」
沸き上がる憎悪の気持ち。あいつは俺から1番大切な物を奪った。あの時の絶望……俺は1度たりとも忘れた事は無い。
「安心しろよ。お前らは巻き込まない。これは俺1人でやる。勝田を捕まえるのは警察じゃねえ。俺だ。この俺が奴に引導を渡してやるよ」
あかねside
怖い
今の優哉を一言で言うならその言葉ほど適切な物は無いだろう。
あの時と同じ、いやそれ以上ともいえる殺気が優哉から放たれていた。
「あかね、そんな恐ろしそうな顔するなよ。学校の奴らには見せないさ」
優哉が私にそう言った。
涼也side
(ヤバいな……今の優哉は)
優哉は完全に勝田を捕まえる事に固執している。確かにあんな目にあったらそうなっても不思議じゃないだろう。
(もしかしたら優哉の奴……)
俺の頭にある考えが浮かんだが、俺はそれをすぐに書き消した。そんな事考えたく無かったから……
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