708人が本棚に入れています
本棚に追加
「何かおかしいなと思ってたけどようやく理由が分かったよ。あの時、お前は死んでも構わないと思ってたんだろ」
そう涼也は俺に言い放った。
「……そうだよ、その通りだ。あの時俺は別に死んでも構わないと思ってたよ」
「何でだよ!何でそんな事思った!」
「…俺はもう『アイツ』を1人きりにさせたくないんだ…俺の前でもう…誰も傷ついてほしくないんだよ」
「その為には自分の命を失っても良いって言うのかよ」
「ああ、それで誰も俺の前で傷つかないなら……俺は喜んで死を受け入れるよ。勝田は俺が止める。この命を懸けてな」
これが俺の覚悟。そうしなければ勝田を止める事は出来ない。
「ふざけんな!誰がそんな事望むと思ってんだ!」
俺達以外居ない放課後の屋上に涼也の怒号が響いた。
最初のコメントを投稿しよう!